「今日から開運!」編集部の編集M(アラフィフ)です。
突然ですが、ある朝、左肩が上がらなくなりました。「前にならえ」の体勢より上げようとすると、肩から腕にかけて激痛が走ります。つい後ろ手をすると、痛くてうずくまるほどです。そのうち、何もしてなくても痛くなり、夜は痛みで眠れなくなりました。
そこで整形外科に行くと「五十肩」の診断が。山のような鎮痛剤(ロキソニン)と、湿布(ロキソニンテープ)をもらい、理学療法士による肩周辺のリハビリが開始されました。
しかし、痛みは湿布の働きを上回り、鎮痛剤は4~5時間で効果が切れて、夜は痛みで目が覚めます。
どうにも痛くて、肩関節に痛みを和らげるという「ヒアルロン酸注射」と「ステロイド注射」もやってもらいましたが、直後に痛みは和らいだものの、やはり夜は痛い……。その部分が痛いだけならまだしも、痛みを我慢してこわばる&肩をかばって動きになるため、体中がこりまくりで痛くなってしまいました。
そんな状況のため、ReCORE(リコア)鍼灸接骨院・蒲田の黒木院長におすがりすることにしたのです。
治療ついでの取材のようになってしまいましたが、この前後編では、五十肩についてと、炎症期(急性期。痛みがひどい五十肩の初期)の痛みを和らげる施術の実際(体験記)、炎症期の過ごし方とやるべきストレッチ法をお伝えします。
五十肩とは
編集M(以下、M):五十肩ってなんなのでしょう? 四十肩とは違う?
黒木院長(以下、黒木):四十肩と五十肩は、年齢が違うだけで同じ症状のことです。肩を上げたときに痛い状態全般を「四十肩・五十肩」と呼びます。
原因は、40代・50代になるまでの姿勢不良。主に、肩を動かさない生活習慣です。たとえば、頭よりも手を上げる動作。肩がよく動く動作ですが、なかなかしないものですよね。
ただ、痛みの原因がいわゆる四十肩・五十肩ではなく、肩の腱部分の石灰化や腱が切れているという場合もありますので、病院での診察はしたほうがいいでしょう。
M:先生が触ってみて、五十肩の人はどんな状態ですか?
黒木:痛みのある肩の周辺、首~腕、肩甲骨、背中が、他のところと比べて固くなっています。肩の可動域が狭くなっているのはもちろん、体の左右のバランスが悪く連動性が悪いのも特徴です。
M:「肩とひじの間くらいがちょっと痛いな」くらいの、気にもしていない痛さだったのが、1ヶ月前くらいのある朝、起きたら激痛! これからどうなるのでしょうか。
黒木:発症初期は炎症期・急性期と呼ばれ、痛みがあり肩が上がりません。動かすと痛いですし、ひどくなると夜眠れないほどズキズキと痛みます。Mさんの、今の状態ですね。
痛みはいずれ収まりますが、リハビリや運動などをしないと肩は上がりませんし、可動域も戻りません。痛みがすっかりなくなっても、肩が硬いままだととても不自由ですし、関節が動かなくなることもあります。
M:とにかく痛い五十肩の初期である炎症期、どのくらい続きますか?
黒木:1~2ヶ月の人が多いです。しかし、なにかの拍子で動かして痛めてしまうと、治りかけてきていても、また戻ってしまいます。
M:この痛みをとるには、どうしたらいいでしょう?
黒木:炎症期が過ぎるまでは安静にするのがいいのですが、とりあえず痛みをとりたいですよね。
効き目が早いのは、鍼(はり)です。鍼を打って電気を流すと、効果があります。鍼が怖い人にはハイボルトという装置もあり、高周波の電気を流して痛みを取ります。ぎっくり腰に使うことが多いですね。
M:なぜ、鍼で痛みがとれるのですか?
黒木:「痛さ」を、鍼の「刺激」で塗り替えているイメージです。
たとえば蚊に刺されたら、爪でバツ印に跡をつけると痒みがなくなりますよね。痒みを痛さで打ち消しているのですが、これを同じイメージです。
鍼には痛みをとるだけでなく、治療効果もありますよ。
まずは四十肩・五十肩についての役に立つ知識を、黒木院長に教わったM。後編では実際の施術体験談と、四十肩・五十肩予防ストレッチを紹介していきます。どうぞ、お楽しみに!
ReCORE(リコア)鍼灸接骨院では、「健康寿命(介護や支援を必要としない生存期間)を延伸して自立した生活ができる期間を延ばす」というビジョンを掲げています。
未来を元気に過ごすためにも、何か不調を感じている方はぜひ気軽に鍼灸接骨院を頼ってみてくださいね。