スポンサーリンク

【6月30日は夏越の祓い】6月中に茅の輪をくぐっておこうーー茅の輪くぐり編と水無月

季節の行事

夏越の祓(なごしのはらえ)は、一年を前半・後半に分けたうちの前半の最後に行う、厄除けの行事のこと。
多くの神社で、茅(ちがや)を束ねて作った大きな輪(茅の輪)を境内に掲げ、これを人々がくぐることによって、それまでの半年間の厄が祓えると考えられています。
地域によっては夏越の祓を7月に入ってから行う場合もありますが、全国のほとんどの神社では6月30日にこの行事が行われます。
できれば、この日に神社にお参りするのがお勧めですが、茅の輪は6月中に、境内に設置されていることが多いので、30日ジャストでなくとも、輪をくぐって厄払いをすることができます。

正しく「茅の輪」をくぐろう

茅の輪は、結界

茅の輪は、夏越の祓に欠かせません。
材料となる茅は、原野や川原などに自生する植物で、かつては民家の屋根葺きにも使われる、日本人の生活になじみの深いものでした。
これを刈り取りって束にし、大人一人がくぐれるほどの大きな輪を作ります。
これを境内に立て、白い紙で津切った垂紙(しで)を下げます。

茅の輪は、一種の結界を表します。
茅の輪が「輪」の形なのは、古くは輪が魔を封じると信じられていたことからきています。
ちなみに結界は、もともと神社には存在するもので、鳥居やしめ縄、扉や策といったものがその役割を果たしています。
茅に神秘性とパワーがあるとされたのは、土地を埋め尽くすように繁茂するその非常におう盛な生命力が、霊的な力をイメージさせたのでしょう。

茅の輪のくぐり方

茅の輪には、おおむね決まったやり方があります。

①茅の輪の前で一礼。
②最初は、左回り(時計と反対回り)にくぐる。
③茅の輪の前で一礼して、次は右回りにくぐる。
④茅の輪の前で一礼して、再び左回りにくぐる。
⑤茅の輪をくぐり終えたら、拝殿で一礼。

くぐる際は、左足から輪に入るのが習わし。ただし、神社によって方法が異なる場合があります。

より古式に則った正式なスタイルの場合は、麻の葉2、3枚を紙に包んで手に持ち、歌を唱えながらくぐります。

一般的な唱え言葉は、
「水無月の夏越の祓する人は 千歳の命延ぶと言うなり」(夏越の祓をする人は、千年も命が延びますよ)
茅の輪は結界なので、内部に入れなかった魔がここで落とされることになります。逆から茅の輪をくぐると、皆が落とした魔をすべて拾いかねないので注意しましょう。

夏越の祓に食べられる、厄払いスイーツ「水無月」

夏越の祓に、主に京都で食べられる和菓子があります。

陰暦六月の呼び名と同じ「水無月」(みなづき)というお菓子
白い外郎(ういろう)に小豆を乗せ、三角形に切られたもので、この三角は初期を払う氷を表しているといいます。
上に乗った小豆の赤が魔除けの効果あり。京都では、一年の半分を過ごした疲れを癒し、これから訪れる夏の盛りの暑さを健康に過ごせるようにと祈りをこめて、水無月をいただきます。